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なぜ、日本はマーケティング後進国なのか?3つの理由を森岡毅氏の著書より解説

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Qちゃんです! 難しい話キラーイ!って個人&中小企業に向けて、売れる仕組みの基礎=土台になる時代・業種を問わず不変的な「マーケティングの原理原則」を専門用語を使わずに、図解で日本一やさしく解説していきます!

Qちゃん

今回は「USJを劇的に変えた、たった一つの考え方」という元USJのCMO・森岡毅氏の本から。経済大国であるはずの日本がなぜ、マーケティング後進国なのか?

 

そうさせてしまった 日本特有の3つの理由を図解を使って解説していきたいと思います。

 

この本の本旨についての解説を知りたい方は、図解で入門書解説!森岡毅氏のUSJを劇的に変えた、たった1つの考え方という記事で詳しく解説しているので、そっちからどうぞ!

 

 

最後まで見ると分かること
最後まで見てもらえると、日本がマーケティング後進国に甘んじている理由!そこから抜け出せない理由が分かります。もしかしたら、あなたの組織も同じようになっていませんか?確認しながら読み進めて下さい。

 

マーケティングの発達を遅らせた3つのバリア

日本はマーケティング後進国

 

著書の中で、森岡毅さんは日本でマーケティングの発展を遅らせた3つのバリアという言い方でこのように紹介されています。

Qちゃん

 

結論から書いちゃうと、日本でマーケティングの文化・思想・考え方が発達せずマーケティング後進国になった理由はこの3つです。

 

  • 市場の規制によるバリア
  • 組織の年功序列によるバリア
  • 良いものを作れば売れるという技術志向のバリア

 

いずれも、日本企業ならではと言ってよいくらい、日本に根付いたものです。それぞれもう少し詳しくみていきましょう。

 

 

①規制によるバリア

自由競争の市場

お客様からの価値を考え創意工夫するのが「マーケティング」

 

最初は規制によるバリアです。これは市場取引の規制のお話です。

 

アメリカのような自由競争の市場では、冷酷にお客様に選ばれなければ市場から退場しなければいけません。そうならない為に生き残りをかえて必死でお客様に選ばれるための努力を行います。お客さまに選ばれるためには、お客様が何を求めていて、何を満たそうとしているのかが分かる必要があるからです。

 

だから、「お客様の立場で商売しようぜ!!」というマーケティングが発達していったのです。では、自由競争の市場にならなかった日本の場合はどうでしょう?

 

当局や業界の関与が大きい市場

マーケティング「政府や当局による関与が大きい市場」

 

日本の市場は、長らく自由競争ではありませんでした。クチでは「自由競争にしよう!自由競争が大事だぜ!!」と言いつつも、政府・当局による関与が大きい市場であると森岡氏は言います。

 

そんな市場では、お客様の方をみて価値競争をするのではなく、政府・当局と仲良くなって仕事もらいたい!という力が働きます。また、業界内でも新しいことを始めて異端児になるよりも、競合と連携して新規参入をブロックして、今ある利益を守ろう!というお客様視点とはまったく違う方向にむいて商売をしていくことになります。

 

今でこそ、自由競争の波が大きくなってきていますが、まだまだ古い体質の業界では、この傾向は続いているのではないでしょうか?純粋に「価値勝負」できる市場ってどれくらいあるんでしょうか?

 

➁終身雇用によるバリア

給与水準が合わない

マーケティングのバリア1「終身雇用・年功序列」

 

続いて、終身雇用によるバリアです。

 

ご存知の通り、終身雇用は終身雇用で、日本の高度経済成長期を支えてた大きな要因ともいえるものですが、物事には良い面もあれば悪い面もあるものです。で、今回の話では「終身雇用」はマイナスに働いています。

 

まず、マーケティングというキャリアがそもそもない企業では、外部から強力なマーケターを中途採用することが必要です。しかし、そうなった場合に元々いた社員との給料の水準が合わず、躊躇してしまう企業も多いということです。これは、現在でも同じ状況です。

 

2.どうしたら良いか分からない

マーケティングのバリア②「上層部がマーケティングを知らない」

 

次に、経営者や上層部がそもそもマーケティングを知らないで商売をしてきたせいもあり、どうして良いか分からない!という切実な問題も存在します。

 

どんな人材を雇って、どんな組織をつくり、どんな運営をするのか?謎に満ちていて、先ほどのような給料水準の差とも相まって思った以上にマーケターを迎え入れるのが難しいのです。

 

3.内部の軋轢が生じる

マーケティングのバリア③「組織内の軋轢」

 

更には、採用し、組織を作ったとしても人間関係のトラブルもやっぱり起こります。「マーケティングだかなんだか知らないけど、新参者にデカイ顔をされたくない!!」という類のやつですね。

 

本の中でも書いてありますが、本当のマーケティングとはお客様視点で会社の意思決定をしていく非常にダイナミックなものです。部署同士の垣根を超えて、すべてをお客様視点で貫いていくものです。

 

そうなると、これまでマーケティングとは無関係に仕事をしてきた人たちも、スタンスを変えざるえません。しかもそれをポっと出の新参者が指揮をするわけなので、面白くない!と思うのも当然です。(森岡氏もUSJで起こった軋轢について本で書いてました)

 

 

➂技術志向のバリア

技術だけで差別化できた時代

マーケティング不要の時代「作れば売れる市場・技術だけで差別化ができた」

 

3つ目のバリアは「技術志向」です。

 

日本は技術の力で経済を発展させてきました。技術力を上げて、商品を生産し、市場に投入すれば投入するだけ売れた!これが高度経済成長の時代でした。まさに「良いモノ作れば売れる」思想です。

 

お客様が望むものではなく、技術を中心とした「売れると思うもの」を作り投入することで成長してきた成功体験は簡単に拭い去ることはできないですよね。

 

技術だけで差別化できない時代

マーケティングが必要な時代は「市場にモノが溢れ、技術による差別化ができない」

 

しかし、モノが溢れ作っても売れなくなると技術だけでは差別化できなくなります。使いこなせもしない多機能で複雑な電化製品なんかは良い例ですよね。

 

このような市場になると、良いモノは売れるではなく、売れたものが良いモノとなっていきます。作ってから売る!ではなく、欲しいと思っているものを作って売る!というスタンスでなければ売れないのです。

 

技術力とマーケ力の両輪が必要!

以上のように、日本ならではともいえる3つのバリアによって、マーケティングの地位は向上せず、日本はマーケティング後進国になってしまいました。

 

現在では、ビジネスの国境は取り払われ、否が応でも自由競争の波が到来してきています。技術だけで売れないというのは多くの人が既に感づいていて、これからはマーケティングが必要!ということに気づいています。

 

森岡氏は本の中で技術だけでは売れないが、マーケティングだけでも厳しと言っています。技術力をお客様の方向に向けて発揮することで、日本はまだまだ逆転できると!USJは、まさにその方法でV字回復したのです。今後は技術とマーケティングの両方を手にした企業が生き残るのです。

 

この記事のまとめ

マーケターの需要は今後も高まり続けていくでしょう。

 

このブログは、プロマーケターを育てるような高度で先進的な理論を紹介していくものではなく、マーケティングの教養・基礎レベルをどこよりもやさしく伝えていきたい!と頑張っているブログです。

 

このブログを読んで、多くの人にマーケティングに興味をもってもらい日本にマーケティング文化が広がる。マーケティングの教養をもった人口が増えることで、プロマーケターも底上げされて更に日本を元気にする!そんなことを夢見ながら今日もブログをポチポチカタカタ更新してます。

 

おーしまい!

 

後進国ということは、発展途上国ということです!マーケティングの伸びしろはまだまだ大きいのです!ドンドンいっちゃいましょう!あ、今回の内容を動画で見たい方はコチラからどうぞ

Qちゃん

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