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図解で入門書解説!森岡毅氏のUSJを劇的に変えた、たった1つの考え方

 
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久 野 高 司
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どうも~! 働くすべての人が使える『みんなのマーケティング論』を研究し、中学生にも分かるコトバと事例で発信している ひさの@kachi_kobo2) です!

ひさの

 

今回は、元・USJの最高マーケティング責任者・ 森岡毅氏の 「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方」という マーケティング入門書を図解中心でご紹介します。

 

これを見ると分かること
この記事・動画を見れば、この本の内容が大まかに理解できます。図解中心なので、難しくなくマーケティングが苦手、難しいのが嫌いって人でもすんなり理解することができます!

 

動画で見たい方はこちら!

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結構ガッツリ(4000文字くらい)あるので、読むのが面倒って方は、動画でどうぞ。動画もそこそこ長いので、1.5倍くらいで聞くのがオススメですよ。

ひさの

 

森岡毅さんって誰?

 

本の紹介に入る前に、そもそも森岡毅さんって聞いたことないよ?どんな人?って人の為に、サクっと略歴をご紹介します。

 

上の画像にある通り、元々はP&Gというシャンプーやリンス等で知られるアメリカの企業に勤めて、そこで幾つかのブランドのマネージャー(責任者)をされてきました。

 

そして、2010年にUSJ(ユニバーサルスタジオジャパン)に入社されました。この本はその頃に書かれた本です。僕もこの時期にガイアの夜明けで拝見して、森岡毅さんを知りました。

 

尚、現在は(株)刀というマーケティング会社を設立し、「マーケティングで日本を元気にする」というミッションを掲げて活動しています。

 

この本の結論

 

もう結論からいきますが、森岡さんが入社した2010年。USJは深刻な入場者低下に陥り、経営的にも非常にヤバイ状況だったそうです。

 

しかし、森岡さんがCMO(最高マーケティング責任者)として就任してから大改革を行い、図の通り、入場者数はV字回復!!様々な取り組みや意識改革を行ってきましたが、その根底にあるものはただ1つ。それは、『Consumer ドリブン ~消費者視点~』の会社としてマーケティングの価値観や仕組みをUSJに根付かせていったことと書かれています。

 

消費者視点になるというのは、口先だけお客様のことを考えるというものではなく、営業や接客はもちろん、人事・企画・開発・製造などすべての社員がお客様の方を向き、会社組織の意思決定を消費者視点でドライブ(決定)していくことです。

 

 

日本はマーケティング後進国

 

そういった観点でみた場合、日本のほとんどの企業は体裁的にマーケティング部はあれど、消費者視点で会社を動かせる本当のマーケティング部というのはほとんどないと森岡さんは言います。

 

組織の名前はマーケティング部でも、実際にやっている内容といえば、営業部の後方支援だったり、営業と生産部門の調整、人事交流のための部署といったように、マーケティングというものを断片的に捉え、正しく理解・実践していないのが現状です。

 

このようなマーケティングが発達しない状況になった理由(バリア)として、以下の3つを挙げています。

 

■原因① 規制によるバリア

アメリカや他の国のような自由市場とは違い、護送船団方式にみられるような経済の規制があったことにより、競争が弱かった。競争が弱かったゆえに、マーケティング的な考え方がそこまで必要ではなく、結果的に日本でのマーケティング文化の発達を遅らせたと言えます。

 

■原因② 終身雇用によるバリア

日本では昔から終身雇用を前提とした人事制度がある。様々な部署を経験するためにマーケターとしてのキャリアをじっくり創り上げるころができないので、強力なマーケターが育たない。また、自分よりも優秀な人を嫌う年功序列的な文化もマーケティングの発達を遅らせた一因になっていたのです。

 

■原因③ 技術志向によるバリア

日本の技術力は世界でも屈指ですが、そのために、良いものを作れば売れる!という技術に頼った製品開発があります。新しい技術を作った!さぁ、誰に売ろう!というような考え方です。この技術ありきの考え方もまた、日本でマーケティングの発達を遅らせた原因なのです。技術志向に加え、消費者視点を持ったものが勝つと言っています。

 

3つの顧客接点を制す

 

マーケティングの本質は、売れる必然をつくることにあります。BtoC (法人対一般消費者)においては、3つの顧客接点を制すことが重要と買いています。

 

■ 顧客の頭の中を制す

市場を100%とした場合の認知率(どのくらい人がその商品・サービスを知っているか)に加えて、ブランド資源と呼ばれる一定のイメージを持ってもらうことが重要になります。その一定のイメージがポジティブなもので購入に繋がるものにしていくことで、より選ばれやすくなります。この一連のプロセスをブランディングと呼びます。

 

■ 店頭を制す

顧客の頭の中に、認知と競争に有利なポジティブなイメージを植え付けることに成功しても、実際に購入できる場所がなければ、成果に繋がりません。そこで、店頭を制するということが重要になってきます。

 

店頭を制する上では、以下の3つが重要になります。

  • 配荷率:どれだけの店舗で扱っているか
  • 山 積:店頭での目立つディスプレイ
  • 価 格:狙った販売価格で売られているか

 

■ 使用体験を制す

マーケティングで何よりも重要なのは、「一度買ってもらう」ことではなく、 「繰り返し買ってもらう」という考え方です。その為には、買って実際に利用する際の使用体験を制するということが重要になります。

 

購入したときに、お客様はある程度の「期待感」をもって購入します。そして、使った際にその期待感を超えた場合にはリピート購入につながり、期待感を下回った場合には一度きりで終わってしまいます。

 

だからこそ、実際にお客様に向かって営業・販売をする人だけがマーケティングを考えていれば良い訳ではないのです。商品企画や生産の段階で、消費者視点を持つことが大事で、全社がお客様の方を向いて仕事をしなければならないというのは、こういう理由です。

 

マーケティングは治水工事
こういった点を指して、森岡さんは本書の中で以下のように言語化しています。『一番上流にある 「市場の大きさ」 という湖に100%溜まっている水を、川を使って一番下流の 「売上」 という企業の池へと、出来るだけ多く流していくゲームなのです。(中略) 適切な治水工事を行い、不必要に狭い川幅をどんどん広げていく。そうやってたくさんの水が流れる仕組みをつくっていく。それが売れる必然をつくるマーケターの仕事だと私は考えています。』【91頁】

 

マーケティングには戦略が必要

 

川の治水工事のように、お客様を上流(市場)から下流(売上)まで沢山連れてくるのがマーケティング。では、そのマーケティングをするために一番重要なスキルな何かと聞かれれば、脊椎反射的に「戦略的に考えること」と答えると森岡さんは言います。

 

では、なぜ戦略的に考えることが必要かと言えば、それは達成したい目的があり、その目的達成のために常に資源は不足しているからです。ここでいう資源というのは、時間、お金、人材、時間、情報といった経営資源を指します。

 

戦略的に考えるというのは、一言でいえば「やらないことを決める」ことです。やらないことを決めて、目的達成のために必要なことに対して資源を集中しよう!というのが戦略です。目的が変わると、その為にやるべきことが変わるので、必ず目的⇒戦略⇒戦術の順番に考えることが必要です。

 

 

森岡さんのフレームワーク

 

最後に森岡さんがマーケティング戦略を考える上で使っているフレームワークをご紹介します。シンプルに言ってしまえば以下の通りです。

 

①戦況分析:どういう戦場か把握して勝てる場所で戦う

②目的設定:シンプルで魅力的なぎりぎりの目的

③ターゲット:どの顧客に資源を投下するか?

④提供価値:どんな嬉しさを提供するか?

⑤どう売るか:④を③に提供する仕掛け(4P)

 

■ ①戦況分析

水は高いところから低いところに流れます。低いところにある水を高いところに持って行くことも出来ますが、それにはすごいエネルギーが必要です。資源は限られているので、出来るだけ無駄な努力がいらない勝ちやすい場所で戦う必要があります。戦場の選択をミスれば、その時点で負けはほぼ確定といっても過言ではありません。

 

■ ②目的設定

戦況の分析が終わったら、その戦況の中でどんな目的(ゴール)を設定するかを考えます。その際に重要なポイントとしては、低すぎも高すぎもしないギリギリ達成できる目的を設定すること。誰もが共有可能なシンプルで魅力的な目的を設定することと書いています。USJの目的は『過去最高集客(1000万人)を超えること』とすべての条件を満たす分かりやすい例です。

 

■ ③WHO:ターゲット

ここからが戦略です。すべての顧客のすべてのニーズには応えられないので、資源を投下・集中するターゲットを決めます。どの顧客に対して予算を投下し、価値を訴え掛けていくべきかを決めます。ターゲット設定が誤れば、その際にある施策はすべて失敗に終わります。

 

■ ④WHAT:提供する価値

マーケティングの有名な格言。「顧客はドリルが欲しい訳ではなく、穴を開けたいだけ」と同じく、商品・サービスそのものではなく、どんな嬉しさ・価値を提供するのか考えます。商品・サービスそのものを売ろうとすれば、売れないのはもはやマーケティング界の常識です。お客様が得る価値という意味の「ベネフィット」という言葉がそれです。詳しい説明はめんどいので省きます。

 

■ ⑤HOW:どうやって売るか?

ここから戦術の話になります。どうやって売るかは、伝統的な4P(マーケティングミックス)を森岡さんも紹介しています。これは、以下の4つを統合的につくることで、 ④価値を③ターゲットに届ける仕掛けと表現しています。

 

  • 売り物(Product)/商品
  • 売り値(Price)/価格
  • 売り場(Place)/顧客接点
  • 売り方(Promotion)/情報発信

 

 

この記事のまとめ

いかがでしたか? この本では、今回ざっくりと解説したい内容を詳しく。更にマーケターとしてのキャリアについての話。チケットの転売ヤーとの戦い、マーケターとして森岡さんが古参社員の意識を変える為の戦いなどが描かれています。

 

もし読んだことない!読んでみたいという方は、マーケティング入門者に関わらずオススメなので、是非読んでみてくださいね。

 

動画の方が詳しく解説しているので、読むのが面倒、もっと知りたいという方はぜひ、動画でご覧ください。

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