森岡毅氏の曰く、狭義のマーケティングが会社をダメにする!? 部分最適にご用心!
Qちゃんです! 難しい話キラーイ!って個人&中小企業に向けて、売れる仕組みの基礎=土台になる時代・業種を問わず不変的な「マーケティングの原理原則」を専門用語を使わずに、図解で日本一やさしく解説していきます!
Qちゃん
ユニバーサルスタジオジャパン(USJ)をV字回復させた立役者として知られる、森岡毅さんの著書「マーケティングとは組織革命である」には、 『狭義のマーケティングが会社をダメにする』と書いてあります。
狭義のマーケティング、広義のマーケティングについて曖昧に捉えていたり、そもそもそのような分類があることすら知らないという方が多いのではないでしょうか。
今回は、森岡さんのこの言葉の意味を、図解にしながら解説してみます。「マーケティングの領域がよく分からない」「全体像を捉えられているか不安」みたいな方が読むと以下のようなメリットがあります(^^)
- マーケティングが組織で機能しない理由が分かる
- 「狭義」と「広義」のマーケの違いが分かる
- 成果の出るマーケティングの全体像が分かる
もくじ
狭義のマーケティングが会社をダメにする。
では、さっそく!
森岡毅さんが「狭義のマーケティングが会社をダメにする」と指摘されている部分を抜粋してご紹介します。(原文まま)
Qちゃん
私が考えるマーケティングは「市場価値を創造する仕事全般」を意味します。
それに対して、よくマーケティングを理解していない人が誤解して使う狭義のマーケティングは「販促プロモーションの仕事」を意味します。宣伝広告や価格施策などに代表される重要な領域ですが、私の考えるマーケティングの定義の中に、狭義のマーケティングはその一部としてすっぽり入ってしまいます。(本書58頁~)
まず、この部分について解説します。
広義と狭義のマーケティング
結論から言うと・・・
広義のマーケティングと狭義のマーケティングの違いは、「戦略的マーケティング」と「マーケティング戦略」の違いそのものです。
なんかよく似ている紛らわしい言葉ですが、実は「戦略」というのが前につくか、後ろにつくかで話は変わってきます。分かりにくいので、図解にするとこんな感じ👇
とりあえず、ここでは広い意味と狭い意味のマーケティングがあるんだぁ…くらいでOKです。
ちなみに、広義のマーケティング(=戦略的マーケティング)と狭義のマーケティング(=マーケティング戦略)の違いについては、【図解】戦略的マーケティングとマーケティング戦略の違いを簡単解説。という記事で詳しく解説しているので、良かったらご参考ください。
マーケティングの全体像から見てみると
はい、このブログでお馴染みマーケティングの全体像の図解(簡略版)です。
基本的にはどんな時代・業種・地域・規模の商売でも、マーケティング活動を俯瞰してみると、この構造になります。
一応、初めての方のために簡単に図解の見方を解説すると・・・
一番てっぺんに「理念=想い(ミッション・ビジョンとか)」があります。次に、その理念を実現するために、2段目で「戦略=方向性」を考えていきます。最後にその戦略を実現する為に「戦術=方法論」を考え実行していく・・・みたいな感じです。
狭義のマーケティングとは?
では、この全体像をベースにさきほどの「狭義」と「広義」のマーケティング領域を重ね合わせてみましょう。
ざっくり、こんな感じ👇
Qちゃん
「市場価値を創造する仕事全般」と言っているように、市場の定義(ターゲット層など)だったり、競合との差別化など割と考えることがいっぱいあって、その戦略に従って、商品を作ったり、価格を決めたり、顧客接点を作り、情報を発信・PRしていく!みたいな感じです。
そういった上位概念(上流)のマーケティングを無視して、商品を作ったり、プロモーションを行っても成果は運任せになり、報われません。狭義のマーケティングは方向性を決めずに、様々な施策を打っている感じですね。
狭義と広義の違いは理解できましたか?
ここからは更に、「会社をダメにする」理由についても解説を続けます。
Qちゃん
会社をダメにする理由
先程と同様に本書で
森岡毅さんが「狭義のマーケティングが会社をダメにする」と指摘されている部分を抜粋してご紹介します。(原文まま)
Qちゃん
マーケティングの考え方は、営業部も技術部も人事部も、全社員が頭にいれておくべき概念です。 マーケティングは市場価値を創造する仕事、つまり会社の存在理由とほぼ同じ輪郭を持つので当然です。
全社員がマーケティング・マインドを持ち、消費者の本質としっかり向き合って日々の仕事をしなければならない。マーケティング部だけがマーケティングをやっている会社は実は弱いのです。
もう、まんまなんですが・・・
マーケティングというのは「全社戦略」であって、経営者やマーケティング部だけが考えれば良いものではありません。
顧客目線で、考え、実行して、検証して、また考えて・・・というサイクルなので、現場の社員もみんなマーケティングを知っておくべきですし、共有していなければ会社はマーケティング組織として機能しません。USJが「V字回復」した本当の理由も、このマーケティングを全員で共有できるようにしたから・・・と言います。
この辺は、【図解で要約】森岡毅氏のUSJを劇的に変えた、たった1つの考え方という記事で、図解付きで解説しているのでご興味あればどうぞ。
この記事のまとめ・動画
以上を要約すると、『マーケティングって実はめっちゃ広くて、広い意味で捉えてみんなでやんないとダメになっちゃうぜ!?』みたいな内容でした。
もうちょい詳しく知りたい方、途中で読むの飽きちゃった方は、動画Verもあるので、良かったらどうぞ。
※再生速度を変えたい場合はコチラ参照
本で読みたい方はこちら
今回、ご紹介した内容はこの本のほんの一部です。
こちらの本では、組織マーケティングを成功していくための考え方・ノウハウが沢山詰まっているので、ご興味があれば是非ご一読ください。入門書というよりは、組織でマーケティングを浸透させて現状打破しようぜ!!って頑張っている方にオススメの一冊です。