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小さなビジネスで戦略フレームワークがほぼ意味を成さない3つの理由とは?

用語・フレームワーク
用語・フレームワーク

 マーケティングの本を読んだり、セミナーを受けたり勉強を進めてみると、さも・・使うのがアタリマエのように書いてある3C・SWOT・STPなどの各種フレームワーク。

実際のところ、集客の改善や売上アップにどんくらい役立つの???って疑問を持ったことはありませんか?

結論から言うと、
僕はほとんどの場合、売上アップの役になんか立たないと考えています。今日はそう考える3つの理由について僕の意見を書き記します。

これは個人・中小企業向けに3000件以上支援を行ったり、講師として企業等に研修やセミナーを行ってきた上で、結論付けた内容です。ある程度、「あ、それあるわ~」って納得感があると思います(笑)

こんな人にオススメ!
  • フレームワークを学んでみたけど、現場で役立ってない方
  • 具体的に何をどうすれば良いか分からない方
  • 効果的なフレームワークの使い方を知りたい方

理由1 意思決定に使えない

世の中には、たくさんの戦略フレームワークがあります。

僕の専門は戦略設計になるので、差別化戦略を考えるあたりのフレームワークだけに絞って話をしていきますが、それだけ見てても割といっぱいあります。

マーケティング<フレームワークは役に立たない理由>

有名どころで言うと・・・

マーケティング大家のコトラー教授が提唱している『STP理論(セグメンテーション→ターゲティング→ポジショニング)』なんかは色んな本に書いてありますよね。

他にも3C分析を応用した『バリュープロポジション』や、少し前から流行ってる『ビジネスモデルキャンパス』とか、そういう系のやつ。

この辺の話は知っている方なら出した方が分かりやすいので敢えて出しましたが、別に知らなくても全然問題ありません。今回はそれぞれの解説はしませんが、少し否定的に書いているので、そのつもりで(^^;)

一応、王道フレームワークの解説記事

BUTAくん
BUTAくん

「使えねー」
って趣旨の話をしていくつもりのクセに、何たる矛盾・・・!!!

・・・って思われも仕方ないんだけど、有名なフレームワークだし知っておきたい!って人もいると思うし、図解を使って全力で分かりやすく解説している記事もあるので、ご興味があれば勝手にどうぞ~

埋めるだけじゃ意味がない!

お話を戻します。

これらのツールは一見すると、割とシンプルなフレームワークばかりです。単に埋めるだけなら言うほど、実のところそれほど難しくありません。


でも、ちゃ~んと成果の出る戦略を作ろうと思って使ったら、実はめちゃくちゃ難しいものばかりです。知識があるマーケティング屋さんや経営コンサルタントならともかく、一般の経営者がチャチャっと講座とか本で学んで使おうとしても、十中八九うまくいきません。

 

怖いのは、使ってみると案外一貫性がとれてしまうので「それっぽいもの」が出来上がってしまうこと。実際に使ったことある方なら、「なんとなく出来たけど自信ない…」みたいな感覚を経験した方も多いのではないでしょうか。

とてもじゃないけど、意思決定の材料としては使えないので、売上アップに繋がることはありません。

理由2 絵に描いた餅になる

マーケティング活動が絵に描いた餅になる理由とは?

2つ目の理由は、特に組織で戦略フレームワークを使う場合です。

中規模以上の経営であれば戦略は経営層が考えて、現場で実行されるパターンがほとんどです。しかし、実際に現場ではその通り実行されず「お題目」「絵に描いた餅」になってしまうケースが後を絶ちません。

STPにしても、バリュープロポジションにしても、ビジネスモデルキャンパスにしても、出来上がった状態というのは、パッと見で分かるようなものではなく、まぁまぁ複雑に仕上がります。パっと見て、体感的に方向性が分かるものではありません。

経営者だけが分かっても意味がない…!

仮に、時間とお金をかけて勉強した経営者は分かったとしても、現場の担当者が理解できるように落とし込めずに、絵に描いた餅になってしまっているパターンもかなり多いわけです。

複雑なものは往々にして、組織に浸透しませんよね。戦略が現場で骨抜きになれば、やっぱり売上アップには繋がりません。

経営者だけに限らず、MBAを取得した経営コンサルタントでも「クライアントにフレームワークで作った戦略を伝えられずに困っている」という方は少なくありません。(僕の講座にも、よくいらしゃいます)

自分ひとりだけで事業をしているわけでないのであれば、共有してカタチにすることができなければ、フレームワークが役立つことはありません。

未来の自分とも共有できない

別の視点で見てみると、こういうケースも多いです。

時間とお金をかけて勉強した経営者だったとして、複雑で無機質なフレームワークに注視してしまうと、未来の自分とも共有できていない…というものです。

一生懸命、フレームワークを使ってターゲットや差別化ポイントを考えても、それが「どういう意図」で書いたのか後で見返しても分からない…という状況です。

実際に、フレームワークで検討した内容が、商品内容、SNSのアカウント、ホームページの説明などに落とし込まれているかと言えば、そうでもない方も多いのではないでしょうか?

実行段階でズレが生じる…

このように、戦略を考える段階と、戦略を具体化してカタチにしていく実行段階で噛み合わずに、絵に描いた餅で終わってしまうのです。

具体的には、描かれた戦略に沿って・・・

  • 商品を作っていこう
  • 値付け/割引設定しよう
  • 提供する際のサービス設計しよう
  • ホームページを作ってみよう
  • チラシや広告を打ってみよう
  • 営業がプレゼンしてみよう
  • 他にもなんやかんや頑張ろう!!

・・・みたいに、現場で実務に落としこまれていく際に、戦略と戦術がズレて一貫性のない商売になる!ということは身をもって体験している方もいらっしゃると思います。

戦略と戦術の組織論に関するお話については、少数精鋭チーム実現の2つのポイント!マーケティング志向な組織をつくろうという記事で別の視点から分かりやすく解説しているので、併せてどうぞ!

理由3 1回作って終わる。継続的に使えない

マーケティングができない理由<継続的に続けられない>

最後に3つ目。これが最大の理由です。

どんな秀逸な戦略でも、一度作って未来永劫使える戦略なんて存在しません。未来永劫どころか、実際には数ヶ月数年で大きく情勢は変わっていくものです。

・・・にも関わらず、多くの戦略ツールは

  • 起業前に一回やるだけ
  • 融資のタイミングで一回やるだけ
  • 講座やセミナーで習ったときに一回やるだけ

みたいなケースがとても多い。
すごく多い!

戦略とは事業の方向性。羅針盤みたいなものです。市場環境が絶え間なく変わっていく中で、一度考えて終わりではなく、何度も何度も方向性を微調整しながら定期的にブラッシュアップしていくべきものです。

Qちゃん
Qちゃん

特に小さな商売の場合、近くにコンビニができた!とか、Amazonで取り扱いが始まった!とか、そういう環境の変化で一気に閉店に追いやられるケースもあります。現状維持はいつだって破滅への道なのです。

勘・運・経験だけでは限界…

以上のように、専門知識のない素人が戦略フレームワークを頑張ったところで、思考ゲームで終わることが多く、実効性がありません。

売上アップに結び付くかと言えば、ほとんどの場合で結び付かないというのが僕の見解です。

ちなみに、散々売上アップに効果ないと言っておきながら、なんですが・・・たまたま上手くハマった場合には短期的な売上アップにはつながる場合があります。

しかし、やっぱりそれも中長期的に継続するものではありません。市場環境の変化が起こった際に、どこがズレて、何を改善しなければいけないのか分からなくなるからです。

Qちゃん
Qちゃん

ほんの数年前までホームページから月に何件もお問い合わせが来ていたのに、今となってはほとんどホームページのアクセスがなくなって、集客に困っている・・・みたいなご相談は本当に多いんです。

シンプルで使いやすいものが必要

今回のお話は、特にマーケティングや戦略の専門家がいない個人・中小企業向けに書いています。大企業や先進的な企業で、そーゆーのが得意な人がいるなら、今回の話は当てはまらないので、無視してください(笑)

でも、個人・中小企業の99%以上は今回の内容に当てはまると思っています。
それでも、使える戦略フレームワークがあるとすれば手前味噌ですが、僕の考案した『戦略5原則』がオススメです。

ほんと、手前味噌でものすんごい恐縮ですが、戦略知識が不要、シンプルで共有しやすい、仕組み化して継続的にブラッシュアップしながら使える・・・という条件を満たすのは、今のところ戦略5原則だけだからです。(僕の知る限りでは)

特に使用制限も設けていないので興味が少しでも湧いた方はかなり詳しく解説した記事を書いているので、参考にされてください。商業出版もされて、ほんのりジワジワ…と少しずつ広まってきています(笑)

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