失敗しないOODAループを実践する3ステップ!具体例と図解で分かりやすく解説
Qちゃん、ちょっと聞きたいんやけど、OODAループって知ってる?なんか、どっかで聞いた覚えがあるんやけど、よう覚えてないねん・・・。
BUTAくん
いやいやいや…!!!
前回、OODAループってなに??ってBUTAくんから聞いてきて解説したじゃん💦 もう忘れちゃったの・・・??
Qちゃん
( ゚д゚)ハッ!
・・・どうりで聞き覚えのある言葉やな。更新遅いから忘れてたわ。じゃ、 どんな感じで使っていくか続きよろしくやで。
BUTAくん
そんなわけで、今回もOODAループ。その後半部分として、実際にどうやって仕事の現場で使っていくか?ということについて解説していきます。
まだ前半の記事見てないよって方は先に下記のリンクからどうぞ。
- OODAループの使い方の勘所が分かる!
- OODAループを組織で使えるようになる!
- 指示待ち組織を自発的組織へと変えられる!
もくじ
おさらい!OODAループとは?
OODAループとは、アメリカの戦闘機パイロットで、40秒ボイドといわれたジョン・ボイドさんが開発した、 現場判断に重きを置いた仮説検証のサイクルで…
- 観察 (Objectivate)]
- 仮説構築 (Orient)
- 意思決定 (Decide)
- 行動 (Act) … 繰返し
というもの頭文字をとったものです。
読み方は「オオダ」じゃなくて「ウーダ」です。言いだしっぺのボイドさんがそう名付けたので、そこは逆らえません。飲み込んでください。
ちなみに、似たような仮説検証フレームワークに「PDCA」というものがあります。
違いとしては、PDCAは工場など元々タスク・やることが決まっている【定型業務向け】で威力を発揮するもので、OODAループはまさに戦闘機のパイロットのように【不確定要素】が多い業務の中で、威力を発揮します。
OODAループ実践3STEP
さて今回は、理論覚えてヤッタネ!で終わらずに、ちゃんと効果的に上手くOODAループを使っていくための「実践3STEP」をご紹介していきます。
これ意識しないと、よくなるどころか、かえって混乱する可能性があるので、しっかり押さえておいてください。
- STEP1.方向性を決め
- STEP2.やっちゃダメなことを決める。
- STEP3.一気にやらない
1つ1つ、とても重要なことなので、それぞれ詳しく見ていきましょう。
STEP1 方向性の明確化
OODAループの最大の特徴は、 現場で起きていることは現場で極力判断するというものです。
いちいち、上司の指示を仰がなくて良いので最速で仮説検証できるわけです。戦闘機のパイロットも一から十までいちいち管制塔、指令室の仰いでいたら運転できないですよね。運転したことないけど、きっとそうです。
ただ、現場で判断するといっても大きな大きな方向性・ビジョンは重要です!
上の図でいえば、「青の方向性」に向かうか「黄色の方向性」に向かうか、定まっていなければ、現場がどう判断していいか分からなくなってしまいますよね。
■現場の仕事、経営者の仕事
この大きま方向性というのは、経営の指針・ビジョン・目的といったもので、これは「現場の判断」ではなく「経営者・部門長」が決めるべき内容です。
この方向性がないままに「OODAループでやれ!」といっても、現場は正解か不正解か分からないので、かなり横暴だと思います。
大きな方向性やビジョンは経営者や部門長が考えるか、一緒になって考えても良いと思います。
社長、社長!!
お客さんがえらい剣幕で文句言ってきはったから、10人分の料金を全部タダにバッチリその場おさめときましたでw 褒めて!!!
BUTAくん
あかーーーーーーーーーん!!
でも、、、事前にルールを決めてなければ、こんな場合でも怒るのは筋違いです!
Qちゃん
■良い目標の例
余談です。
現場まで浸透した実行力のある良い目標の大きな方向性として、『USJを劇的に変えたたった一つの考え方』の中で筆者の森岡毅さんが紹介している「目標の作り方」が参考になるので、脱線しときます。
・実効性のあるギリギリのライン
・シンプル(難しい数字NG)
・魅力的(一緒に頑張ろう!という気持ち)
上記のポイントを踏まえた上でUSJでは、過去最高集客 1000万人という目標を全社員が共有し、見事達成したのは有名なお話ですね。
STEP2 裁量権の明確化
STEP2は、どこまで「現場がどこまでやって良いか」という裁量権のお話です。
この裁量権が曖昧なまま、現場に判断をさせるのは非常に酷ですよね。そこで、裁量権を決める際に気を付けないといけないことを4つほど、ご紹介します。
❶権限の範囲
権限の範囲というのは、どこまでやって良いかと「線引き」をしとこうね。って話なんですが、コレは実際やろうとすると、まぁまぁ難しい話です。
権限というのは大まかに定義すると・・・
- やってもいいこと
- やる前に一応聞いてほしいこと
- やっちゃダメなこと
に分けられるので、「やる前に聞いてほしいこと」「やっちゃダメなこと」を定義しておくと、考えやすく線引きをしやすくなります。
例えば・・・
→裏を返せば10万円未満であれば自分で判断してよし!
みたいな感じです。
❷丸投げ禁止
裁量権を決める際に気を付けなければならないことの2つ目は「丸投げ禁止」です。
何かトラブルが起きた時にフォローもしない!やったやつが悪い!・・・というのなら、何もしないやつが偉いということになってしまいます。
自発的に社員が動かないのは、上司の姿勢に問題があるのかもしれません。裁量権の範囲の中で、部下に仕事を任せても責任を取ってあげるという姿勢は大事です。
❸部下に考えさせる
裁量権を決める際に気を付けなければならないことの3つ目は、ティーチングではなく「コーチング」の姿勢です。
仕事を教える時に、答えを示し指示してやらせるのはティーチングで、自分でその答えに辿り着かせるのはコーチングといいます。
こうしなさい!…ではなくて、どうすればいいと思う?と、問いかけてみましょう。
中国の古事に『飢えている人に魚を与えるか魚の採り方を教えるか』という話がありますが、自分で考える力を培うの一生その人が食えるように導くということ。仕事も同じでどのようにすればよいか?考える力を培うのもその人の為であり、ひいては自分の為になります。
❹威圧しない
最後の4つ目は、「威圧しない」ということです。
仕事を頼む上で威圧するおいうことは、OODAループにおいても、PDCAにおいても回転がピタッと止まります。自分で考えて一生懸命やってみて、怒られるとなると、萎縮してしまい次に動き出せなくなるものです。
人を使う上でも一番やってはいけないことだと思います。威圧せず、寄り添って一緒にOODAループを回していき、解決に導いて欲しいと思います。
STEP3 業務範囲の明確化
STEP3は「業務範囲の明確化」です。
OODAループは言わば「変革」です。今の業務を変えていくことになるので、一気に全部変えていくと、必ずひずみが生じて破綻します。
いきなり全部OODAループでグルグル回していくのではなく、業務全体の一部分に的を定めて、仮説検証していくのがオススメです。
例えば営業部の仕事に
2.初回訪問
3.提案・プレゼン
4.契約締結
とあったとして、全部一気にはOODAループでは回せません。
なので、まずはリスト&アポからとか、業務範囲を限定的に絞って、小さく始め、徐々に行っていったほうがスムーズにいくし、混乱の最小限に済むのでおすすめです。
この記事のまとめ
そんな訳で今回の記事では、OODAループを上手に実践し手くために3STEPとしてご紹介してきました。
①方向性を定め
②裁量権を決め
③小さく始める
ということを守って、お試しください。
更に詳しく動画で見たい方はこちら
動画でもっと詳しく知りたい方はコチラからどうぞ!
1.5~2倍速で聞くのが時短になってオススメです。