実は営業・セールスもマーケティングの一部!違い・関係性の勘違いの原因
Qちゃんです! 難しい話キラーイ!って個人&中小企業に向けて、売れる仕組みの基礎=土台になる時代・業種を問わず不変的な「マーケティングの原理原則」を専門用語を使わずに、図解で日本一やさしく解説していきます!
Qちゃん
「マーケティング」と「営業」というのは、どんな関係なのか?
マーケティングと営業は反対の関係という人もいれば、営業にもマーケティングって大事だよね!っていう人もいたり、曖昧ですよね~
営業職向けにマーケティングの基礎研修をやることもあるんですが、今回はその観点から、 マーケティングと営業のそもそもの違いや関係性と、営業にマーケティングが役立つのか?ということについて図解を中心に考えていきたいと思います。
- 多くの人が誤る関係性の違いが分かる
- 営業職もマーケティングが学んだ方が良い理由が分かる
- 営業の効率が上がり成約率がアップする!
もくじ
一般的に言われている2つの違い・関係性
では、最初は「マーケティング」と「営業」の違いから共通認識をもっておきましょう!
一般的に一番よく言われているのは上の図解の解釈です。
■ マーケティングとは
■ 営業とは
似ているようですが、 売り込みしなくても売れる状態なのか?売り込みをして売れる状態なのか?という点で両者は異なります。これをもって両者は反対の概念だよん♫っと言っている解釈論も結構見かけます。
でも、ちょっと待ってください!
ホントにそうでしょうか??
Qちゃん
実は営業はマーケティング活動の一部
結論先に書いちゃうと、マーケティングの神様・フィリップ・コトラーというおっちゃんによれば、実は 営業・セールスというのはマーケティング活動の一部です。
広い意味のマーケティングの中に、狭い意味のマーケティング(4P・マーケティングミックス)があります。その4Pの中の1つPromotionの中で、人的販売(営業)として定義しています。
最も費用のかかるマーケティング・コミュニケーション手段の一つは、営業マンである。それは彼らが外回りをし、出張を重ね、見込み客の開拓や既存顧客の維持に膨大な時間を費やすことを考えてみれば明らかである。
出典:コトラーの戦略的マーケティング (第6章 マーケティング・ミックスの策定 181頁より)
つまり、コトラー先生に言わせれば、営業とマーケティングがどう違うか?
・・・みたいな質問自体が違って、そもそも営業もマーケティングの一部だから!みたいなお話ということです。
(信頼性はさておき)実はWikipediaにも 「セールスはマーケティングのほんの一部にあたる行為」と書いてありましたw
多くの人が誤ってしまう理由
まぁ「誤る」と言っちゃうと言葉強すぎるんですが・・・
実はこれはマーケティングという意味を「広く」捉えているか「狭く」捉えているかの違いなんです。
Qちゃん
この広い意味だの狭い意味だのマーケティングの構造について興味ある人、知っときたい人はと【図解】戦略的マーケティングとマーケティング戦略の違いを簡単解説。いう記事で懇切丁寧に解説しています。こちらを読んどけば、マーケティングの構造がある程度クリアに理解できます。
そんな学問的な小難しいことばっか言われても分からんわ!
もっと分かりやすく説明して!!
BUTAくん
ごめん、ごめん!
ある程度、信頼性のある情報だよ!って意味で少し小難しいことも書いたけど、ここからはもっと「実際の仕事のシーン」で分かりやすく書いていくね。
Qちゃん
マーケティングの戦略が重要!
続けます。営業もマーケティング活動の一部と言うことで、営業職にも マーケティングの基礎知識・教養は必要ということを伝えたい記事なんですが、なんとなくでも「あ、そうかも…」と思ってもらえてたら嬉しいです。
では、具体的に何がどう役立つのか?どんな時に使えるスキルや考え方なのかということについて、掘り下げてみていきたいと思います。こちらはこのサイトではよく使っているマーケティング活動の全体像を表した図解の簡略版です。
特に僕が重要だと思っているのは、図解の赤い部分。
そう、戦略の部分。省略せずに、もう少し詳細を見てみると実は考えるべきことはもう少し多いです。
お客様の立場で商売の基礎を設計する段階であり、この段階は「マーケティング思考」と呼ばれます。
- 誰に?ターゲット顧客
- 何を?満たすべき顧客の期待・ニーズ
- 誰と比べて?競合・別の選択肢
- どう良いか?強み・差別化の価値
- 一言で伝わるコンセプト
営業のシチュエーション
それを踏まえて、営業のシチュエーションというかタスクを分解して考えていきましょう。。業種業態によって営業の方法も様々ですが、この分け方は大体想像できる範疇なんじゃないかと思います。
- 見込み顧客のリスト作成(取得)
- アポイント(電話とか)
- 初回訪問(関係構築や課題ヒアリング)
- 提案・プレゼンテーション
- 契約締結
それぞれ、マーケティングの考え方・教養が具体的にどのように役立つか見て行きましょう。
営業にどう役立つのか?
図解で一目で分かる感じですが、一応もう少し具体的に解説してみます。
見込み顧客のリスト作成(取得)
まずは、 「誰に」営業するか?というお話です。買ってくれれば、み~~~んなお客様!!!というのは大変マズイです。
お客様のニーズが見えにくくなりますし、専門性を発揮しにくくなるからです。強みの活きないお客様を狙うということに繋がり、手間が掛かる割に不要なクレームに遭ったり、あんまり良いことがありません。
そんな訳で、「顧客ターゲット」を考える!絞り込む!という考え方が重要になります。営業はどんな人にどんな営業をするか裁量が大きい場合もあるので、会社としてのターゲットが共有しておくことがめっちゃ大事です。
アポイント(電話とか)
次は例えば、電話でアポイントを取る場面を考えてみましょう。
お客様担当者がヒマすぎて、いわゆる「ご挨拶・名刺交換」でもアポイントとれちゃう場合もありますが、忙しい担当者は「ご挨拶・名刺交換」だけなら来なくて良いよ!って人も少なくありません。
そんな時に顧客が抱えている不安・不便・不満・不足などに対して、一言で 「こんな良い提案ができます!」「こんな情報をお持ちできます」「こんな風に役立てます」というような一瞬の提案ができるかどうかは、アポイントの成功率に大きく関わりますよね。
ということで、アポイントを取る際には、顧客のニーズを読み取るチカラ、それに対してコンパクトに一瞬で価値を伝えられるコンセプトの考え方が重要になります。
初回訪問(関係構築や課題ヒアリング)
初回訪問では、いきなり売り込みをすることはあまりせず、先ずは関係構築をして、顧客の課題・本音を丁寧に聞き出すということが大事だと思います。これは多くの業界でそうですよね、きっと。
そんな時に人間性だけで、信頼関係を構築することも出来るかもしれませんが、やっぱり顧客が持っている課題に対してある程度アタリをつけて、根本的な課題をヒアリングし、それに対して解決できる旨を伝えることも重要です。
ここでも、やはりお客様の立場になって、ニーズを読み取り、深堀りしていくことができれば成功率はグッと伸びていくことでしょう。
提案・プレゼンテーション
最後は、契約するかどうか決める重要な局面である提案・プレゼンテーションです。
特に大きな価格のものを売る、時間がかかるものを売るという場合には、一般的には競合との相見積もりになったりします。その際には、単純に価格を下げるのではんく、 競合と比べてこんな価値が提供できます!という価値を伝える提案が営業職には必要です。(値下げは最終手段です)
また、提供できる価値を一言でコンパクトに伝える為のコンセプトも重要です。長ったらしくて要領を得ないプレゼンなんて誰も聞きたいないですからね。
この記事のまとめ
以上のように、営業の仕事は直接的にお客様に価値を提案することであって、その際にはお客様が何に価値を感じるか?という顧客視点がめちゃくちゃ大事です。だからこそ、営業職もマーケティングの基礎教養がいるよね!大事だよね!っていうのが今回の記事の趣旨でした。
今回は営業に特化したお話でしたが、これは技術職だろうが総務・人事といった事務職だろうが基本的には同じです。会社の利益をもたらすのはお客様であって、全社員がお客様視点を持って活動することが売れない時代に求められている組織運営なんだと勝手に思ってます。
更に詳しく動画で見たい方はこちら
読むのがめんどくさい方、動画でもっと詳しく知りたい方は、コチラからどうぞ!
1.5~2倍速で聞くのが時短になってオススメです。