集客を構造化し顧客ファン化までの課題をラクに把握できるマインドフロー理論
集客を考えるときに、どうしても僕たちは『各論・テクニック論』に陥ってしまいがちです。
- メルマガの書き方
- ホームページの作り方
- SNSの運営の仕方
- 広告のバナーの作り方
- キャッチコピーの作り方
・・・みたいな感じで。
もちろん、どれも大事ですが・・・
それぞれ集客の全体の構造の中で、ある役割を持たせて「良かった」「イマイチ」「悪かった」ということが分かることで、断片的にテクニカルな理論を学んでもあまり意味はありません。
ということで、今回は 顧客のファン化まで含めた広い意味での集客を構造的に捉えることができる『マインドフロー理論』をご紹介します。マーケティングコンサルタント・佐藤義典氏が考案した理論で、控えめにいって最強です。
お客様が商品・サービスを知って、ファンになるまでの心の流れを可視化できるツール・理論です。初心者にも分かりやすく、一度知っておけば誰でも使えるシンプルな理論です。
- 集客~ファン化までの全体の構造が分かる
- 集客の課題って実は7つしかないと分かる
- 効果的な集客設計の考え方がラクに分かる
知って、買って、使って、ファンになる
簡単に概要から解説すると、どんな商品サービスであってもお客様のココロの流れは、上の図のように7つの関門を通り、流れていきます。
自動車や住宅を買う時のように、認知から愛情(ファンの状態)までが長い場合もあれば、道を歩いていて自販機が目にとまりジュースを買うみたいな数十秒で終わる場合もあるけど、基本的には同じ流れを通ります。
良く似た理論にAIDMA理論やAISAS理論などがあります。AIDMAやAISASは、「購入」するまでの流れですが、マインドフロー理論は 「使って、ファンになる」までの流れを考えています。あ、別にAIDMAの解説しないし、知らなければ知らないで困らないので、知らない人はスルーしちゃってください(笑)
売れる会社のすごい仕組み
僕は、このマインドフロー理論は、佐藤氏の著書「売れる会社のすごい仕組み」で初めて知りました。
仕組みとして関連し合っているいくつかのツールの1つがこの理論でした。ご興味ある方は、別に解説した記事がありますので、ドリルを売るには穴を売れの続編!売れる会社のすごい仕組みを紹介をご参照ください。
7つの関門とは?
「認知」から「愛情」までの7つ関門(ハードルと考えたOK)があるんですが、関門を通過する条件があります。それぞれを簡単に解説しときます。
第一の関門 「認知」
そのまんまです。商品・サービスの存在を知っているということです。認知をしてない人は、当然この関門を超えていないので、これ以降の流れには乗りません。
第二の関門 「興味」
存在を知っているのと、興味があるのは別のお話です。知っているけど、興味ないものなんて世の中いくらでもありますよね?興味をもってはじめて次の流れに進みます。
第三の関門 「行動」
認知~興味までは、頭の中で起こりますが、第三の関門から「体」が動き出します。これは、興味を持ったものに対して、更に知りたい!と体を動かして自分で調べるという行動を指します。
例えば、こんなこと
- スマホを取り出して検索してみる
- 目についた看板に近づいて読み込む
- お店に行って商品を手に取ってみる など
第四の関門 「比較」
行動を起こしたらその流れで、競合と比較し、最終的に買おうと決める段階です。ここで勘違いしがちなのは、競合というのは、同じカテゴリや同じ業種業態の商品・サービスだけではありません。
例えば、スマホを新しく買おう!って考えて認知から行動を経て比較関門にやってきました。それで、比べるのが競合会社の他のスマホとは限らず「今、自分がもっているもの」とも比べます。つまり、 買わない!という選択肢も競合になるということです。
第五の関門 「購買」
ここはそのまんまです。お金をだして購入すると言うことです。大きな買い物であれば契約書にサインするというのも入りますね。従来のAIDMA理論のような行動モデルはここで終わります。
第六の関門 「利用」
でも、本当は買って終わりじゃなくて、使ってもらって満足してファンになる!というところまで考えなければいけません。お客様は使えば使うほどファンになるので、使ってもらうための工夫が必要と言うことですね。
最後の関門 「愛情」
最後は使った商品・サービスに満足してファンになる。愛情をもち愛用するようになってもらうということことです。ここまでをお客様のココロの流れとして考え、それぞれ出来ること・コントロールできることを切り分けて考えよう!というのがマインドフロー理論です。
ファンにならない理由はこの7つ
100人認知して、100人ファンになってくれれば、こんな嬉しくラクなことはないですよね。でも、実際には、上の図のように、どんどん流出していきます。関門を超えずに離脱していくということです。
コンセプトが明確で強い状態であれば、基本的に お客様がファンにならない理由はこの7つのどこかにしかありません。
どこかで流れが止まるのであれば、その流れが止まるポイントを見つけ出して優先的に改善しましょう!というのがマインドフロー便利な使い方です。
集客をする際に、こういう分け方を知らずに勘と経験で対策を講じてしまうと、実はよかったポイントを改悪してしまうことも少なくありません。この記事では書いていませんが、よりレベル高く使う場合には、それぞれの関門を数値化して考えることも可能です。
流れが止まる理由
上の図の通りですが、先ほど見てきた関門を通過する条件をクリアできていないから止まるのであって、それをクリアしてあげるように施策を行えば良いわけです。
「認知」で止まる理由
そのまんまです。商品・サービスを知らないから止まるということですね。
「興味」で止まる理由
これもそのまんま。知ったけど、興味持ってもらってないから止まるということです。これは、単純にキャッチコピーとか伝え方が悪いのか、そもそもターゲット設定が間違っているのか?など原因はいくつかあります。
「行動」で止まる理由
人間はメンドくさがり屋なので、体が動く「行動」関門ではかなり脱落すると言われています。行動で止まる理由は言うほど興味が強くなったから。もしくは、行動のハードルが高すぎてめんどくさかったからということです
「比較」で止まる理由
ここでは、買わないという選択肢も含めて、競合と比べてどう良いか?が明示されていない、分かりにくいという場合にはやはり離脱されてしまうので、注意が必要です。
「購買」で止まる理由
既に買おうと決めている状態なので、ここまで来たら確度は相当高いです。ただ、買おうと思ったけど手続きが面倒だった、買い方が分からない、支払い方法が望む形じゃない場合などは止まる理由になるので注意が必要です。
「利用」で止まる理由
買ってしまった後なのでかなり盲点です。お客様は使ってファンになるので、使ってもらう工夫も必要です。ここで止まる理由としては、使い方が分からなかった!使い方がめんどくさかったなどがあります。
「愛情」で止まる理由
ここまで来て、商品・サービスの品質がやっと問われます。使ってみて不満足な場合もあります。また、使って満足したけど、時間が経って忘れられてしまうという場合もあります。それが愛情関門で止まる理由です。
止まる理由を見つけて改善しよう
そんなこんなで止まる理由が分かったら、あとは止まっている場所を改善していくということです。まぁ、言うは易し行うは難しなんですが、考え方自体はとってもシンプルなんです。
- 知ってもらってないなら、知ってもらう工夫をしましょう。
- 興味持ってもらってないなら、興味を持ってもらう工夫をしましょう。
- 行動して調べてもらってないなら、行動してもらう工夫をしましょう。
- 比較して負けてしまうのなら、強みを適切に伝える工夫をしましょう。
- 買おうと決めたが変えない理由があるなら、買いやすくするための工夫をしましょう。
- 買ったけど使ってないなら、使ってもらうための工夫をしましょう。
みたいな。どんな工夫を施すのかはアイデア次第です。
この記事のまとめ
以上のように、どんな商品・サービスでもお客様は知って買って使ってファンになるので、この流れでどこでお客様が止まっているのか考える必要があります。
マインドフロー理論が詳しく書かれた、こちらの著書ではさらに数値化して戦略的に改善していく方法も書かれているのでご興味ある方は是非読んでみてください。とっても分かりやすくてオススメです!!
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