どの本を読んでも「ターゲティング(ペルソナ設定含む)」が重要!って書いてある通り、マーケティング活動を行う上でターゲット設定はめちゃくちゃ重要です。
でも、いざターゲットを考えてみるぜ!!
って頑張ると、想像以上にめんどくさいし、何より「なんで重要なのか?」ということが腹落ちしておらず、曖昧に考えて終わってしまっている人も多いのではないでしょうか?
そんな訳で、今回は意外と曖昧に考えてしまっているターゲティングが必要な3つの本当の意味についてご紹介していきます。読んでみるとこんなメリットがあります。
- マーケティングの成果が出ていない場合はその理由が分かる
- マーケティングをする上で迷いが出てくる理由が分かる
- すぐに見直したくて仕方なくなる
- ターゲット設定をする意味が腑に落ちていない方
- 情報発信をしているけど、成果が出ていない方
- ターゲット設定の考え方を知りたい方
結論!ターゲット設定すべき3つの理由
先に結論からいっちゃいましょう!
ターゲットを具体的に特定しておくと、以下のような超絶メリットがあります。
- 見える
- 勝てる
- 伝わる
詳しくはここから図解&事例で分かりやすく解説していきます。
これは何も商売に限ったお話ではなく、個人がやってるブログでも、企業の採用活動でも、逆に就職活動でも、公的な町おこしでも基本的にはすべて同じです。
今回のお話もそれぞれ置き換えて考えることができるので、あなたなりの現状に置き換えながら、考えてみてください。ほんじゃ、それぞれ具体的に図解を使って解説していきます。
【見える】ニーズが具体的に見える
ターゲット設定をするメリットの1つ目は、顧客の期待・求めている価値・ニーズが具体的に見えるということです。
顧客が欲しがっているニーズが具体的に見えるということは、それに合わせた商品開発や情報発信、広告・PRなどが出来るので、空振ることがなくなり、少ない投資で大きな反応を得ることができるようになります。
最大公約的なニーズは刺さらない
例えば、ダメな例としてよくあるのが「20代女性をターゲット」と曖昧に考えてしまうことがあります。化粧品で考えてみると、20代女性と言っても様々な状況・状態の人が含まれてしまいます。
- 20歳…大学2年生(イケイケな化粧)
- 21歳…大学3年生(就職活動はじまる)
- 23歳…社会人1年目(落ち着いた化粧)
- 27歳…こども2人の母親
- 29歳…スキンケアが気になり出す
みたいな感じで。
このように、様々な人の、様々な状況が含まれてしまうことで、お客様が本当に求めていることがゴチャゴチャして見えずらくなってしまいます。
図解にするとこんな感じ👇

見えなくて当然というか、ゴチャゴチャしすぎて狙うべきお客様のニーズが分からないのです。
全員が困っているような最大公約的ニーズは抽象的になりやすくお客様にとっては自分事となりにくいので、刺さりません。
具体化すれば具体的に見える
じゃあ、逆に明確化するとどうなるか?
27歳、小さな子ども2人の母親というようにターゲットが明確化すれば様々なニーズが浮き出て見えてきます。例えば以下のような感じです。

- 落ち着いて化粧できない!
- 目が離せない!
- 子どもが化粧品でイタズラする!
- 口に入れちゃう!
- 荷物が多いのでかさばる化粧品は持って歩けない!
実際に化粧品なんて扱ったことも、自分で使ったこともないで想像の域でしかありませんが、それでも「ターゲットは20代女性」よりは具体的になっているはずです。
更にターゲットを具体化すれば、更に見えるようになります。
【勝てる】経営資源を集中できる
2つ目の理由は、限りある経営資源(ヒト・カネ・モノ・時間など)を集中できるということです。
商品・サービスを市場に出すには様々なコストがかかります。
業種業態によって様々ですが、例えば考える時間、作るお金、展開する人手など動けば動いた分だけ資源を使います。
- 何もかもは試せない
- お客様が比べる別の選択肢(競合)がいる
という理由で、経営資源を集中しなければ成果を出すことは出来ませんし、集中する為には「誰に対して?」というターゲット設定が必要です。
もう少し詳しく説明します。
何もかもは試せない
理由1の通り、ターゲット設定が曖昧だとお客様のニーズ・困りごと・目的が曖昧になります。
そんな中で、明確なニーズが分からないまま勘と経験で色々と商品・サービスを出すには限界がありますし、その数が増えれば増えるほど細い矢しか放てなくなります。
そこでさっきの話。
お客さんのニーズが明確になっていれば、そのニーズに向けて太く強い矢を放つことができます。つまり、そのニーズを満たすために経営資源を集中的に投下できるということです。
お客さんが具体的に困っていることに対して、
- 商品を作るためのリサーチを行い、
- 商品・サービスをつくり、
- 価格や取引条件を決めて、
- お客様の目に触れる場所で、
- お客様が分かる言葉で価値を伝える
・・・ということが確信的にできれば、あるのか無いのか分からない的に向かって矢を放ち続けるより、よほど効果的で効率的ですよね。
競合との競争にも勝ちやすくなる
また、市場には自分たちだけではなく他の商品・サービスがあって、競い合っているのが常です。
そんな中でやっぱり競合もターゲットを絞って経営資源を集中してきているのであれば、曖昧なターゲットで色々と試してる状態では勝てっこありません。
少ない経営資源をチマチマとやりくりしている僕たち中小個人とは違って、潤沢な経営資源をもっている大企業が同じようにターゲットを決めて資源を投下してきています。
たまったもんじゃないですよね。
ターゲットを決める理由の2つ目は、ターゲットを決めて選択と集中を行わないと勝てないからです。

その辺りのお話は、戦わずに勝つ弱者の戦略を図解・事例で分かりやすく解説という記事で詳しく解説しているので、選択と集中するとなんで勝てるのか?が気になる方はどうぞ~
【伝わる】自分事として受け取ってもらえる
3つ目の理由はターゲットを決めないと、どんなに良い商品・サービスがあっても、その価値を届けるべき人に、届けることができないからです。
残酷な言い方ですが、どんなにスバラシイ商品・サービスでも、お客様に伝わってないのなら「無いのと同じ」だからです。
すべてのマーケティング活動は「期待してもらう」活動とも言えます。知らない・興味がない商品には期待することができないので、どれだけ広告・SNS・営業活動を頑張っても売れません。
商品力×伝わる率=お客様の価値
お客様にとっては商品そのものの価値ではなく、伝わった価値が期待感に変わるので、伝え方が下手で競合に負けてしまうことは少なくありません。
実際には数値化するのは厳しいと思いますが、便宜上分かりやすく数字にして考えてみましょう。
90点の自社商品
自分んとこの商品が【90点】のスバラシイものだったとします。
でも、伝えるのが下手で【40%】しか伝わらなかったとします。その時にお客様が評価する価値は【32点】となります。
商品力90点 × 伝わる率40% = 価値32点
60点のライバル商品
次にライバル会社の商品が言うほど良いモノではなく【60点】だったとします。
でも、やたら伝えるのが上手で【90%】その価値を伝えたとします。その場合にお客様が評価する価値は【54点】となります。
商品力60点 × 伝わる率90% = 価値54点
・・・あら不思議!
自社商品の方がライバル会社の商品より1.5倍も良いモノだとしても、お客様が評価したのはライバル会社の商品。いくら良い商品・サービスでも、その価値がお客様に伝わっていなければ、無いのと同じなんです。

自分事として捉えてもらるか?
なぜ、こんなことが起こるのか?
その答えは情報の「自分事化」にあります。結局、万人に向けられたメッセージ(キャッチコピーとか売り文句とかそんなん)は誰にも届きません。
自分の商品・サービスも同じで、『ターゲットであるあなたに言ってるんですよ!』という明確なメッセージを投げかけないと、飛び交う情報量が多すぎる現代では、お客様に届けることもできないということです。
だから、そのターゲットの人が自分事として捉えてくれるようなメッセージを投げかける必要があって、その為にもやっぱりターゲットが重要になってくるということです。
この記事のまとめ
いかがでしたか?
以上のように、ターゲットを決めることでとんでもないメリットが3つ手に入ります。

これは曖昧ななんとなくターゲットではダメで、【見える】で見てきたように、具体的なお客様のニーズが見えるくらいまで、ターゲットを明確にしなくてはなりません。
曖昧なターゲットの状態から、ターゲットを決める方法が分からないという場合には、一番喜んでくれたお客様をピックアップして、その中で共通項を考えてみるというのが簡単でオススメです。
その具体的な方法については、また今度記事にしてみようかと思います。
動画で見たい方はこちら
動画ではもっと詳しく動く図解を使って解説しているので、良かったら併せてご覧になってみてください!