【図解】マーケティングの「価値」とは?種類分けよりも実戦的な考え方
Qちゃんです! 難しい話キラーイ!って個人&中小企業に向けて、売れる仕組みの基礎=土台になる時代・業種を問わず不変的な「マーケティングの原理原則」を専門用語を使わずに、図解で日本一やさしく解説していきます!
Qちゃん
例えば、こんなの聞いたことありませんか??
- ビジネスは価値交換だから!
- お客様は商品ではなく価値を買ってる!
- 価格で勝負しないで、価値で勝負しよう!
キーワードは「価値」です。
なんだか、とっても曖昧で抽象的で掴みどころのない概念ですよね。
価値の話を聞いても「それが自分にどう関係あるんだい?」と思ったりしませんか?
・・・しますよね?
・・・すると思います。
・・・してるってことにしてください。
今日は分かるようでよく分からんこの「価値」という概念を、明日の商売に活かすための実戦的な考え方をご紹介します。
価値について理解が曖昧…!分かってるつもりだけど、日々の行動に生きてない…!なんか興味ある!って人が読み終える頃には、たとえば以下のメリットがあります(^^)
- 価値の概念がよ~~~く理解できる
- スグ出来るアイデアがわんさか出てくる
- 「値引き」せずに選ばれるアイデアの考え方が分かる
ちなみに、一般的に言われている「価値の分類」についても触れています!
本当にゼロから学ぶ方は併せて覚えておくと便利です。
もくじ
ちなみに広辞苑には?
ちなみに、キング・オブ・辞書(・・・だと、僕は思ってる)である広辞苑に、この「価値」というのは、なんて書かれているかというと・・・
①物事の役に立つ性質・程度。経済学では商品は使用価値と交換価値とをもつとされる。ねうち。効用。「貨幣―」「その本は読む―がない」
②〔哲〕「よい」といわれる性質。「わるい」といわれる性質は反価値。広義では価値と反価値とを含めて価値という。
広辞苑
って書いてありました!
どうでしょう?
バッチリ理解できましたか?
残念ながら、まぁまぁポンコツの僕には、いまひとつピンときません。このままでは、マーケティングに・・・つまり、商売の売上アップに「価値」の概念を役立てることは難しそうです(;´Д`)
でも、ご安心ください!
今日、ご紹介するのは、僕と同じように悩むポンコツな方でも、とっても分かりやすい比較して価値を考えてみようぜ!!っていう「価値の差」という考え方です。
「価値の差」という考え方
この「価値の差」という考え方は、佐藤義典氏の本で初めて知りました。
ホントに分かりやすくてオススメです。しょうもない僕のこんな記事よりも、よっぽど役立つ本なので良かったらご覧ください。(オススメ入門書的な話題で必ずピックアップされるスーパー有名なマーケティング入門書です)
・・・あ、
別にリンクは貼ってないので、勝手にググって下さいね。
さて、
それでも読み進めてくれる心優しい方のために、僕も僕でがんばって書き進めていきます!
分類が知りたい訳ではない
マーケティングの本なんかで、この「価値」の概念を説明をする際には、だいたいその分類方法が中心になっています。
機能的だとか、情緒的だとか。
もしくは、人間の欲求に従って考えれ~とか、そういう感じのやつ。
【代表的な分類方法】
機能的価値 | 商品に備わっている機能や性能。安い、早い、簡単、軽い等、どちらかと言うと定量的な性質のもの。 |
---|---|
情緒的価値 | 商品を利用したり、所有したりすることによるプラスの感情。リラックス、感動、優雅など、定性的なもの。 |
自己表現的価値 | 商品を利用したり、所有したりすることで、自分を表現できる、理想の自分に近づける、といったもの。 |
よくある分類としては以上のようなものがあります。
高く売れる(価値が高い)ものは、これらの価値を2~3つ同時に満たしていることが多いと言われています。
(例:GUCCIのバック)
機能:丈夫で長持ちで上質感
情緒:友達から一目置かれる
自己:理想の自分になれる!
もちろん、こういう分類があるのは知っておいた方がいいし、お客様に商品・サービスで得られる嬉しさ(ベネフィットという)を伝えていく上で大事なことなんですが、具体的な行動にはつながりにくいですよね。
これを考えてみて、結果的に「・・・で?」ってなりやすいんです。
佐藤先生はそこから一歩踏み込んだ・・・のかどうかは知りませんが、その価値という概念を使って、戦略を考えたり、行動に落としたりするときに、捉えやすい考え方を提示されています。
「価値の差」の図
それが、この図 ↓↓
例えば、お客様が諭吉さん5枚でA商品(バッグ)を買うとします。
この時、あなたなら「このバッグにゃ5枚の価値ねーな」と思ったら、勿論買いませんよね?
でも、図のように、
「A商品(バック)5万円より価値あるぞ!」と思ったときに、「欲しい!」となる訳です。
試しに算数の式にしてみると、こんな感じ。
この価値の差が大きければ大きいほど、お客様は嬉しい訳です。
まぁ、当たり前ですね。次いきます。
比べてみると、よく分かる
では、これに「市場競争」という概念を加えて考えてみましょう。
分かりやすく、さっきのA商品に対抗して、B商品というのが現れましたことにします。
図にするとこんな感じ ↓↓
見ての通り、A商品もB商品も、お客様が支払う対価よりも大きな価値があります。でも、その「価値の差」はA商品の方が大きいですよね?
つまり、お客様からしたら、A商品を買った方が嬉しい(お得やん!)ということです。だから、普通はA商品を買うという行動に出るわけです。
そうやって考えていくと、市場競争というのは、「価値の差」を広げる競争となります。
だから、市場競争のルールはシンプルで、お客様にとっての「価値の差」が大きい方が選ばれて勝ち。審判はお客様! ・・・ということになります。ルールは簡単ですね。
「差」を広げる方法2パターンだけ
さて、ここからが重要。
実はこの価値の差を広げるために、僕たち売り手ができることは2パターンしかありません。
すなわち、
- 左辺を上げる (お客様が得る価値を増やす)
- 右辺を下げる (お客様が払う対価を減らす)
のどちらかということです。それ以外にはありません。
左辺を上げるには、
品質を良くしたり、機能を追加したり、商品そのものの価値を高めるということが考えられます。付加価値だー!って話は、主に左辺の話ですね。
問題は右辺です。
お客様の支払う対価を下げる方法
これをセミナーや勉強会で聞くと、皆さん真っ先に挙げるのが「値下げ」をするということです。
もちろん、それもお客様が支払う価値(対価)を下げる手段の一つです。でも、それは最後の手段にしておきたいわけで、実はそれ以外の方法があります。
例えば、
- 便利な支払い方法を選べる
- 購入時の手間や面倒をなくす
- 決断に必要な情報を得やすくする
…ということも考えられます。
つまり、 面倒や手間、時間も「お客様が支払う対価」という考え方ですね。
Amazonの例
値下げはせず、お客様の面倒や手間をなくすことで、成功している事例は身の回りにたくさんあります。
例えば、AMAZONとか。
売っている商品や価格は同じ。(「品揃え」は一旦忘れてもらって)
でも、検索できたり、他の人の評価を見れたり、他の人が他に何を買っているか見れたり、スマホで買えたり、カードで買えたり、家まで届けてくれたり・・・
みたいな感じで、 お客様の面倒や手間を省いてあげることで、ちゃんと選ばれる理由を作っていますよね!
単純に「値引きしよう!」「付加価値つくろう!」…だけじゃなく、こういった考え方ができるのが「価値の差」という考え方のすごいところだと僕は思います。
「価値の差」を広げるために、日々の活動で何か工夫できることはないか?と考えたり、具体的な行動に落とし込んでいくことできるようになります。
お客様の手間や面倒を減らして
「価値の差」を広げる為に今やってる中で…
① 何を増やすことで広がらないか?
② 何かを減らすことで広がらないか?
③ 何かを付け加えることで広がらないか?
④何かをなくす(やめる)ことで広がらないか?
お客様によって価値の評価が違う
さて、ここまでお客様にとっての「価値の差」という話をしてきましたが、最後にお客様によって評価する価値が違うことを付け加えておかなければなりません。
ある人は「金額が高くとも品質が高いこと」を評価するかもしれません。別のある人は、「品質はそれなりでも金額が安いこと」を評価するかもしれません。
しかも、それは、買うものの対象によって違います。化粧品は高いものだけど、お昼ご飯は極力安く・・・みたいな。
また、情緒的な価値というのは、人によって様々です。僕は新しい仮面ライダーはカッコ良くないねー(;´Д`) って思っていても、7歳の息子にはカッコ良くて憧れの存在です。
それらは全て、個人個人の価値観によって変わるので、みんな同じ価値で喜ぶわけじゃありません。
だから、ターゲットを決めるのが大切なんです。
・・・つまり、自分の提供する価値を高く評価してくれるお客様を狙うということですね。ま、カンタンじゃないけど!
この記事のまとめ
そんな訳で、漠然と「価値」を考えていても、結構しんどいだけだったりします。
けれども、今日の「価値の差」という考え方を使えば、どうやって考えていくか具体的に考えやすくなると思います。
もし、あなたが商品やサービスが思ったよりも売れなくて、値下げを考えているのなら、それ以外の方法でお客様が支払う対価を下げることができないか考えてみてください。
大事なのは、お客様が得る価値を大きくする・お得にしてあげる!という発想です。是非、挑戦してみてください。
最後まで読んでくれて、ありがとうございました!
Qちゃん